児童館のなかには事前予約制のところもあり、一日の予約も制限している。たとえ利用できても、以前のようには遊べない。都内に暮らす学校職員の女性(42)も言う。

「週に1、2回は区のキッズスペースに行っているが、子ども同士を触れ合わせていいか、相手のスタンスが気になってしまう。子どもの心身の発達を取るか、感染のリスク軽減を取るか、夫と話し合いを重ねました」

 コロナ禍において、保活の“正解”を見つけ出すのは難しい。そんななか、両立支援コンサルティングをする曽山恵理子さんは、次のことをアドバイスとして挙げる。まずは、「自分の優先順位」をはっきりとさせておくこと。曽山さんは、相談者の話を聞く限り、優先順位は大きくわけて「希望のタイミングでの入園のしやすさ」「保育現場における環境」「利便性」の三つに絞られると感じている。それぞれの観点から希望する園を三つずつ挙げてみる。

「そのなかで、重なる園があれば、その園がもっとも希望に近いということになります」

 先が見えない不安のなかで、外とのつながりを持ちにくいいまだからこそ、夫婦間で徹底的に話し合うことが大切なのだ。(ライター・古谷ゆう子、小野ヒデコ)

AERA 2020年12月21日号より抜粋