冨樫さんは北海道での勤務についてこう話す。

「電子化していない書類は職場のメンバーに協力してもらったり、週1回の全社ミーティングでは発言者の声が聞こえやすいようにビデオ会議の音響を工夫してもらったり、周囲のサポートのおかげでこれまでと同じように働けています。私を必要としてくれた会社やメンバーに、信用を置いてもらえる仕事をしたいです」

 仕事へのモチベーションが高まったばかりでなく、都内の職場では時短勤務だったが、北海道では通勤時間がなくなってフルタイムで働けるようになった。

 すべての業種というわけではないが、働き方が多様化し、両立の道は確実に広がっている。(編集部・深澤友紀)

AERA 2020年11月23日号より抜粋