店員と接触せず、タッチレスで操作できるセルフレジ端末
店員と接触せず、タッチレスで操作できるセルフレジ端末
レーン上に取り付けたAIシステム連動のカメラで、取られたお皿を自動的にカウントする
レーン上に取り付けたAIシステム連動のカメラで、取られたお皿を自動的にカウントする

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、新しい日常への対応が求められています。マスクの着用や頻繁な検温など、日々の生活の中でもいろんなことがこれまでとは大きく変わってきていますよね。

【写真】お皿も自動で数えている!? AIシステム連動のカメラはこちら

 在宅勤務やリモートワークが多くの企業で導入され、4月からの半年以上、ほとんどオフィスに出社していないという方も多いのではないでしょうか。それでも特に問題もなく仕事が回るということがわかり、逆に、毎朝オフィスに全社員が集まることの必要性を改めて考える企業も増えてきているようです。

 こうした中、飲食店のあり方も大きく変わってきています。

 テイクアウトニーズの高まりに呼応して、テイクアウトメニューの充実をはかったり、新たにテイクアウトを始めたりするお店もたくさん出てきました。また街中でデリバリーのバイクや自転車を頻繁に見かけるようになりました。

 私が広報担当を務めるくら寿司でも、テイクアウトの「おうちでくら寿司セット」や「大サービスセット」などが好評で、5月にはお持ち帰りの売上高が、去年に比べて3倍以上にまで拡大。現在も約2倍の水準を保っています。

 これは、今回のコロナ禍をきっかけにお持ち帰りを利用していただいたお客様が、「お持ち帰りって結構便利かも」と感じていただき、その後も定期的に利用していただくようになったことが主な要因のようです。

 店内での飲食についても、少しずつお客様が戻ってきていただいていますが、店内の徹底した消毒や入店時の手指の消毒はもちろん、お客様同士の距離を取るために座席数を減らしたり、座席間に仕切りをしたりすることなどが求められています。

 お客様も、感染対策がしっかりしているお店を選ぶ傾向が強くなっていますので、店側も感染防止にさまざまな工夫をしながら取り組んでいます。

 店側としては、こうしたお客様の感染防止はもちろん最重要事項ですが、一方で従業員の店内での感染防止にも気を配らなければなりません。

 こうした中、くら寿司では今回、非常に斬新な店舗システムを開発しました。それは、入店から退店まで、まったく店員と接触する必要がないお店です。

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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「店員と話さないお店」どうやって実現?