木村拓哉さんが声優を務める「映画ドラえもん のび太の新恐竜」がいよいよ8月7日に公開する。コロナ禍で公開が延期され、待ち望んでいた子どもたちも多いだろう。木村さんに声優を務めた思いを聞いた「ジュニアエラ」4月号のインタビューをお届けする。

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――ジルの声を務めると決まったときはどう思いました?

 最初、“ドッキリ”かと思って、すごく疑いました。毎週「ドラえもん」を放送しているテレビ朝日も、ついにそういう番組を始めるんだなって(笑い)。ドラえもんは、子どものころから当たり前に接してきた世代だから、その世界観の中に俺が入っていいの? 信じられない、みたいな感覚はずっとありますね。

――ジルを演じるにあたって気をつけたことは?

 監督から「初めてジルを見た人が、絶対に悪い人だと感じるように、もっと悪い印象を与えてください」という指示をいただいたりはしました。でも、ジルは白亜紀の恐竜に対してすごく愛のあるキャラクターなので、やってて非常に楽しかったです。僕も幼稚園のころは、頭の中に入るだけの恐竜を覚えたので、ちょっとだけ自分と重なる部分もありました。

――木村さんの一番好きな恐竜は?

 ええ~! 1番を決めるのは厳しいなぁ。T・レックスって言いたいけど、プテラノドンははずせないし、草食性で最大級のブラキオ(サウルス)とか、トリケラ(トプス)も捨てがたい。けど、ステゴ(サウルス)ではないかな……。まぁでも、滑空できるのは相当だと思うのでプテラノドンかな。

――そもそも「ドラえもん」との出会いは?

 最初はアニメでした。頼りないのび太は僕らの代弁者で……。のび太がダメダメだから、僕らは最初、ちょっと上から目線で「まったくコイツはしょうがないなぁ」って見てしまう。でも、ドラえもんがひみつ道具を出してくれることによって状況が変わり、だんだん下に見ていたのび太は「いいな~」と見上げる存在になっていく。みんな、きっとそういう見方をしてきたと思うんです。けど、50年間ダメダメを続けるってすごいことですよ(笑い)。今回、改めて藤子・F・不二雄さんがつくった世界観の奥深さを感じました。

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大道絵里子
大道絵里子

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