「もったいない」が合言葉 “ごみ箱ダイバー”が日本を旅し廃棄食材で料理する (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「もったいない」が合言葉 “ごみ箱ダイバー”が日本を旅し廃棄食材で料理する

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古谷ゆう子AERA
David Gross/1978年、オーストリア生まれ。10代後半から料理を学び、大学ではジャーナリズムを専攻。ごみ箱から集めた食材を料理し無料で提供する「0円キッチン」プロジェクトをYouTube番組として展開し、話題に。映画「0円キッチン」(2015年)ではヨーロッパ5カ国を巡った (c)Daniel Samer

David Gross/1978年、オーストリア生まれ。10代後半から料理を学び、大学ではジャーナリズムを専攻。ごみ箱から集めた食材を料理し無料で提供する「0円キッチン」プロジェクトをYouTube番組として展開し、話題に。映画「0円キッチン」(2015年)ではヨーロッパ5カ国を巡った (c)Daniel Samer

「もったいないキッチン」/食品ロスは世界トップクラスといわれる日本を巡り、廃棄食材で料理を生み出す。8月8日から順次公開 (c)UNITED PEOPLE

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「TOMORROW パーマネントライフを探して」発売元:ミッドシップ 販売元:紀伊國屋書店、価格4800円+税/DVD発売中 (c)MOVEMOVIE - FRANCE 2 CINEMA - MELY PRODUCTIONS

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 AERAで連載中の「いま観るシネマ」では、毎週、数多く公開されている映画の中から、いま観ておくべき作品の舞台裏を監督や演者に直接インタビューして紹介。「もう1本 おすすめDVD」では、あわせて観て欲しい1本をセレクトしています。

【映画「もったいないキッチン」の場面写真はこちら】

*  *  *
 映画監督で食品ロス活動家──。オーストリア出身のダーヴィド・グロス(41)はそんな稀有(けう)な肩書を持つ。まだ食べられるのに捨てられてしまう食材を集め、新たな料理を生み出す。そんな“食材救出人”として一歩を踏み出したのは、8年ほど前。グロスが暮らすザルツブルクのスーパーの裏にある巨大なごみ箱に、大量の食材が捨てられているのを目にしたのがきっかけだった。

「新鮮な野菜、果物……なんでもあったよ。ザルツブルク市内のすべてのスーパーのごみ箱から食材を集めたらどれくらいの量になるだろう? オーストリア全体では? と想像してみたんだ。“ごみ箱ダイバー”として廃棄食材で料理をつくるようになったら、周囲の何人かには『頭がおかしいんじゃない?』と思われていたみたいだけれどね(笑)」

 グロスの新作「もったいないキッチン」は日本が舞台だ。

 前作「0円キッチン」(2015年)のプロモーションで日本を訪れた際、「もったいない」という言葉に出合った。

「『無駄にしない』と訳すのではニュアンスが違う、日本ならではの表現。社会が抱える問題を表している言葉であり、解決策を見つけ出そうとする姿勢を表す言葉でもあると感じたんだ」

「廃棄食材だけを使い料理をする」をテーマに、昨年4週間かけ日本中を旅した。

 東京ではナスのヘタまで丁寧に調理された精進料理を口にし、福島ではネギ坊主を使い料理をするシェフと生産者の強い絆を目の当たりにする。食品ロスの問題と貧困問題を合わせて考えられないかと、路上生活者たちが多く暮らす大阪の「あいりん地区」にも足を運んだ。グロスと人々の出会いを通して、私たちの視野もぐっと広がっていく。


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