アジカン後藤正文も太鼓判を押すバンド ROTH BART BARONがファンとの一体感を追求する理由 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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アジカン後藤正文も太鼓判を押すバンド ROTH BART BARONがファンとの一体感を追求する理由

連載「岡村詩野の音楽日和」

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岡村詩野AERA
ROTH BART BARONの三船雅也さん(写真提供:スペースシャワー・ミュージック)

ROTH BART BARONの三船雅也さん(写真提供:スペースシャワー・ミュージック)

 東京の新型コロナウイルス感染者がここ数日、再び増えているものの、音楽シーンでは「ウィズ・コロナ」を前提に、徐々に新しい状況の下で動き始めている。緊急事態宣言期間中は、家で曲を作ったり、SNSで自宅から演奏を届けたりすることに腐心するしかなかったアーティストたち。彼らも現在、入場者数を絞り、客同士の距離を取るなどの工夫を凝らしながら、なんとかライブができるようになり始めた。もちろんライブハウスやクラブの現場の状況が改善されているとは言いがたく、閉店を余儀なくされる店も出始めている。それでもみな、何かしらの希望を持って動いている。今はその行動力が試される時だと言っていいのかもしれない。

 そんな中、昨今のコロナ禍に関係なく、直接ファンやリスナーにコミットしながら活動を展開してきたバンドがいる。東京を拠点とするROTH BART BARON(ロットバルトバロン)だ。

 ROTH BART BARONは、東京生まれのボーカリスト・ギタリスト・ソングライターの三船雅也を中心としたユニット。メランコリックながらも力強さを兼ね備えたメロディーを、ファルセットで高音を美しく聴かせる三船のボーカルと、ダイナミックな演奏で聴かせるサウンドが人気だ。昨年発表された4枚目のアルバム『けものたちの名前』は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文が主宰する音楽賞『APPLE VINEGAR - Music Award-2020』で大賞も受賞した。三船とは学生の頃からの友人で、2008年の結成以来、活動を共にしてきたドラムの中原鉄也がつい先ごろ脱退表明し、新たな一歩を踏み出したばかりだ。

 そんなROTH BART BARONは、かなり早い段階から海外のバンドや音楽産業のビジネスモデルを視野に入れてきた。それも徹底してDIY精神で。ヨーロッパやアメリカでライブを行いたい、願わくは海外で録音し、リリースもしたい……そんな夢を現実するために自力で行動し、資金を調達する。このコロナ禍では、インターネットを介して不特定多数の人びとから少額ずつ資金を調達する「クラウドファンディング」が重宝されているが、ROTH BART BARONは活動が軌道に乗り始めた2010年代半ばには、既にこのシステムを採用。「活動のための資金が足りないから寄付を募る」のではなく、「ファンやリスナーと一緒に活動していく」意識をもって利用してきたと言える。


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