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「高橋大輔は見る人の心に火を付けた」荒川静香さんが語る

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2017年8月24日 フレンズオンアイス2017リハーサル(横浜市) (c)朝日新聞社

2017年8月24日 フレンズオンアイス2017リハーサル(横浜市) (c)朝日新聞社

 昨年末の全日本選手権をもってシングルを引退、アイスダンスに転向する高橋大輔選手。ジュニア時代から現在までの軌跡を振り返る『アエラ増刊 高橋大輔 挑戦者の軌跡』(朝日新聞出版)では、高橋選手にとって姉のような存在である荒川静香さんが、高橋選手とそのスケートの魅力を語っている。

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 高橋選手と初めて会ったのは、彼が世界ジュニアで優勝した2001―02シーズンでした。それまで日本の男子フィギュア選手は、本田武史さんなど、ジャンプで世界にチャレンジしていく印象が強かった。それが「踊る雰囲気のある選手がいる」と聞いて、試合を観に行ったんです。まだジュニアの粗削りな滑りなのに、つい見入ってしまう。「新しい、楽しみな選手が出てきた」と思いました。

 その後、一緒に練習をするようになったのですが、高橋選手の感性や才能は、振付師に火を付けるんです。普通の選手は振り付けた直後にはうまく踊れないものですが、彼は最初から踊れてしまう。それで、タチアナ・タラソワやニコライ・モロゾフといった振付師が本気になる。「こんなことも出来るならこれもやってみよう」と、非常に難しいプログラムが出来上がる場面を、何度も目撃しました。

■新しい風を吹き込んだ

 高橋選手の登場は、日本の男子フィギュアスケートの印象をガラリと変えました。

 それまでは女子のスポーツという印象だったフィギュアを、「格好いい」と思わせ、少年たちに夢を与えた。ファンも増えました。高橋選手が、失敗と成功を繰り返しながら成長していく姿が、魅力的だったからだと思います。

 銅メダルを獲得したバンクーバー五輪でのフリーの演技は、彼のスケート人生そのもののように感じました。スタートポジションの時こそ手が震えていましたが、とても穏やかな演技で始まり、リズム感のある表現で締めくくられた。ケガのあと安定しなかった4回転を組み込んだことも含めて、自分をよく知り、周りを見て、色々なことをコントロールして辿り着いた結果だったと思います。難しさ以上に、チャレンジする面白さを感じていたのではないでしょうか。


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