かつて高級食材だったボラが復権中 うまさのサインは「濁った目」!? (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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かつて高級食材だったボラが復権中 うまさのサインは「濁った目」!?

連載「お魚ビッくらポン」

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岡本浩之AERA#AERAオンライン限定
ボラのゆづ漬けのお寿司

ボラのゆづ漬けのお寿司

 皆さんは、ボラという魚にどんなイメージをお持ちでしょうか。

 丸太のような魚体に、おちょぼ口でちょっととぼけた感じの愛敬のある顔をしています。世界中の温帯から熱帯の海域に広く生息している、非常にポピュラーな大型魚です。

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 日本でも、北海道以南の汽水域から沖合までどこでも生息しており、河口などで釣りをしていると、海面を50センチ級の群れがゆったりと泳いでいるのをよく見かけます。

 筆者も子供の頃河口で釣りをしていた時、目の前を泳ぐ巨大な魚に興奮して、何とかこいつを釣りあげたいとチャレンジしましたが、その頃の腕ではなかなか狙って釣ることのできない手ごわい相手でした。

 以前にも書きましたが、ボラは出世魚で、その最終形(ラスボスみたいなもんでしょうか?)は、トドと言われています。「とどのつまり」は、ここからきているんです。

 トドと言われるのは約80センチ程度以上のもので、これ以上大きくならないという意味で、そこから先はないという意味で使われています。

 そんなにポピュラーなのに、お寿司屋さんはもちろん、スーパーなどでもほとんど見かけませんよね。

 実はかつてボラは、非常に肉厚でもっちりとした食感で、高級食材として人気の魚でした。それが昭和30年代からの高度成長期の頃から人気が下がり、今では釣り人からも敬遠されるようになってしまったんです。

 ボラは雑食性で、主に海底に積もった藻やプランクトンなどを食べています。その食べ方も独特で、上唇が前に伸びるようになっており、下唇をちり取りのように、上唇をほうきのように使って、餌を砂や泥と一緒に口の中にかきこんで食べます。

 その食べ方から生息環境の影響を受けやすく、高度成長期に汚染が進んだ河川の砂や泥を体内に取り込んだ結果、その身が臭くなり、敬遠されるようになったと言われています。

 ボラは少々汚い環境でも生きていける、非常に生命力の強い魚なんです。

 ただ、敬遠される原因が汚染された生息環境だったわけですから、きれいな環境で取れたボラは、臭みもなく、かつての高級食材そのままの身質と味で、とっても美味しいんです。


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