ドローン攻撃はパンドラの箱? 対応は厄介、「開戦の口実」にも (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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ドローン攻撃はパンドラの箱? 対応は厄介、「開戦の口実」にも

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田岡俊次AERA
横田基地で公開された米空軍の無人偵察機グローバルホーク。30時間もの飛行が可能だ/2017年5月 (c)朝日新聞社

横田基地で公開された米空軍の無人偵察機グローバルホーク。30時間もの飛行が可能だ/2017年5月 (c)朝日新聞社

 サウジアラビアの石油施設への攻撃にドローンが使われた。対応が難しい厄介な兵器が、開発を主導してきた米国に牙をむいた形になった。AERA 2019年9月30日号に掲載された記事を紹介する。

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 9月14日に起きたサウジアラビアの石油施設への攻撃では無人航空機(ドローン)10機が巡航ミサイルとして使われた。そもそも巡航ミサイルも、翼を持ち、ジェットエンジンで水平飛行するから無人航空機の一種だ。米海軍の巡航ミサイル「トマホーク」は1991年の湾岸戦争以来2千発以上が実戦で発射されている。

 ドローンの登場は近年のことではない。第1次世界大戦中にドイツ、米国では初歩的な誘導装置を付けた飛行機に爆弾を積み、突入させる実験が行われた。第2次大戦末期の44年、ドイツは自動操縦装置付きの簡単なジェット機に850キロ爆弾を積む「V1」を開発。2万9千発も量産され、終戦までにロンドンや連合軍の補給拠点だったベルギーのアントワープに向け8千発以上が発射された。

 無人機を「ドローン」と称したのは米海軍が58年に採用した「ドローン対潜水艦ヘリコプター」(略称DASH)が最初と思われる。駆逐艦から小型の無人ヘリを飛ばし、最大約50キロ先の潜水艦に対し音響追尾式の小型魚雷を投下する狙いだった。海上自衛隊も18機購入したが故障が多く、ラジコン操作員がヘリを見失うこともあり、数年で運用停止となった。

 偵察用のドローンは60年代からイスラエルで開発された。当初はラジコン模型機を拡大し、カメラを載せたような物だったが、敵戦線の背後を撮影できる価値は大きかった。その後イスラエルでは高性能の無人偵察機が次々に誕生、CIAはその技術を取得し95年に米国製の「RQ1」(プレデター)が採用された。テレビカメラ、赤外線カメラ、画像送信装置などを搭載し、指定された経路を飛ぶが、地上の指令所から操縦や撮影管制が行えた。


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