「ダメ!」「危ない!」赤ちゃんをしかったあとに親がやるべきこととは?
連載「現役保育士が指南! 赤ちゃんはやわじゃない」
(2) 気持ちに共感する
「ダメ!」としかられただけでは赤ちゃんはビックリするだけで、どうすればいいかわかりません。ですので、「投げてみたかったんだね」と赤ちゃんの気持ちに共感して安心させます。
(3) やり方を伝え、ほめる
赤ちゃんの気持ちに共感したら、「車はこうして遊ぶんだよ」と遊び方を伝えます。そして、赤ちゃんができたら「上手、上手!よくできたね」とほめます。ほめるときは、できたことに注目しがちですが、普段の何気ない一場面にもほめることがたくさんあります。起きた時「スッキリ起きられたね」、笑顔がかわいい時「かわいい笑顔だね」、うんちをした時「たっぷり出たね」、お風呂に入った時「ピカピカになったね」などなど。これらも、赤ちゃんをほめる言葉。ほめられることで赤ちゃんは嬉しく楽しい気持ちを育てていきますので、普段のさまざまな場面でほめていきましょう。
(1)~(3)を繰り返しながら、親は社会のルールを伝えていきます。赤ちゃんだから何をしてもOKではありません。赤ちゃんがこれから社会に出ていくために、「ほめる」「しかる」を使い分けて、上手に社会のルールを伝えましょう。赤ちゃんは、まだ理解力が低いので「何度言っても同じことを繰り返す」ことがほとんどです。1回でわかってほしい気持ちはわかりますが、根気よく何度も繰り返し伝えていくことが大切です。
「ほめる」「しかる」は、ゆるぎない愛情が基本になります。規則正しく寝て、食べて、遊ぶなど普段の関わりの中で、赤ちゃんの心の土台を築いていきましょう。(文/中田 馨)
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なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。