上皇が天皇に課した高いハードル 「あの国」への訪問は実現するか (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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上皇が天皇に課した高いハードル 「あの国」への訪問は実現するか

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小長光哲郎AERA#皇室
2015年2月3日、赤坂御所で、「OECD東北スクール」に参加した被災地の高校生らと懇談する皇太子ご夫妻時代の天皇、皇后両陛下
(宮内庁提供)

2015年2月3日、赤坂御所で、「OECD東北スクール」に参加した被災地の高校生らと懇談する皇太子ご夫妻時代の天皇、皇后両陛下 (宮内庁提供)

政治学者・白井聡(しらい・さとし)さん/1977年生まれ。京都精華大学人文学部専任講師。著書に『永続敗戦論 戦後日本の核心』(太田出版)、『国体論 菊と星条旗』(集英社新書)など。(撮影/梅谷秀司)

政治学者・白井聡(しらい・さとし)さん/1977年生まれ。京都精華大学人文学部専任講師。著書に『永続敗戦論 戦後日本の核心』(太田出版)、『国体論 菊と星条旗』(集英社新書)など。(撮影/梅谷秀司)

 新天皇は、難しいバトンを預かることになったと思います。天皇に求められるものは何か、先の天皇は新天皇に、高いハードルを課した。新天皇は民主主義社会における天皇制を、どういった戦略で自分のスタイルとして確立し、さらなる「進化」をさせていくのか。懸命に考えていらっしゃるのではないでしょうか。 

 受け継いだもののうち、特に何を選択して膨らませていくのか。たとえば沖縄への配慮は、続けなければならないはずです。沖縄の人の天皇への思い、わだかまりは、数十年間やそこらで簡単に解けるものではない。時間の積み重ねの中で誠意を見せることでしか乗り越えられないのだという覚悟を決めて、先の天皇は沖縄への訪問を重ね、お言葉にも盛り込んでこられたのでしょう。そこは新天皇もよくわかっていると思います。 

 それから、平成時代にはついに実現されなかった天皇訪韓という課題もあります。今は難しい状況ですが、もう少し落ち着いた雰囲気になれば、必ず取り沙汰されるでしょう。東アジア諸国民の相互理解と平和共存のために果たし得る役割に、注目と期待が集まるのではないでしょうか。 (構成/編集部・小長光哲郎)

※AERA増刊「ドキュメント新天皇誕生」掲載


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