世間が期待したのは「論理的な正しさ」ではなく、母親の元婚約者に対する「誠意ある対応」による解決だったのだが…… (c)朝日新聞社
世間が期待したのは「論理的な正しさ」ではなく、母親の元婚約者に対する「誠意ある対応」による解決だったのだが…… (c)朝日新聞社
おふたりの変わらぬ結婚の意思は伝わってきたが、まだまだ乗り越えないといけないハードルがありそうだ(撮影/写真部・馬場岳人)
おふたりの変わらぬ結婚の意思は伝わってきたが、まだまだ乗り越えないといけないハードルがありそうだ(撮影/写真部・馬場岳人)

 眞子さまとの結婚が延期されている小室圭さんが、金銭トラブルについて説明する文書を出した。だが、身銭を切って支えてくれた恩人への誠実な対応を欠く行動に懸念の声も上がっている。

【写真】眞子さまと小室圭さん

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「元婚約者の方からの支援については解決済みの事柄であると理解してまいりました」

 1月22日午前9時前、主要メディアに一斉にファクスが送られてきた。送信元は、秋篠宮家の長女眞子さま(27)との結婚が延期となっている小室圭さん(27)の代理人弁護士。延期の原因となった、母親とその元婚約者とをめぐる金銭トラブルの経緯と認識について説明する文書だった。

 なぜこのタイミングだったのか。結婚の延期が発表されたのは昨年2月。1年たつ前に説明したい考えがあったとされ、今回の文書は眞子さまも発表前に把握していたという。皇室に詳しい関係者は次のように語る。

「小室さん自身、金銭トラブルについて公に説明すべきか、ずっと悩んでいたようです。自分ではなく、一般人である母親と元婚約者の間の極めてプライベートなやりとりを世間に公表するのがいいのかどうか、と」

 踏み切らせるきっかけとなったのが、昨年11月、秋篠宮さまの誕生日を前にしたご夫妻の会見だ。この席で秋篠宮さまは“異例”ともいわれる発言をした。結婚したい気持ちがあるならば、「それ相応の対応」をして「問題をクリア」し、「多くの人が納得し、喜んでくれる状況」にならないといけない──。こう条件をつけ、次のように言い切った。

「(そうならなければ)婚約に当たる納采の儀というのを行うことはできません」

 今回の文書は、いわば秋篠宮さまから投げかけられた宿題に対する、「小室さんからの回答」と言える。しかし、その評価は芳しくない。

 元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんは言う。

「ご自分の言い分を表明しただけで、内容は概ねこれまで報道されているようなことです。秋篠宮さまは納采の儀を行う条件を出されましたが、今回の文書で、多くの人が納得し、祝福するところまでいくとは、到底考えられません」

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