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駅伝優勝の効果は13億円 大学スポーツに“経営資源化”の動き

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小柳暁子AERA#大学入試
青山学院大学の志願者数(AERA 2018年11月5日号より)

青山学院大学の志願者数(AERA 2018年11月5日号より)

 10月13日。東京都立川市で第95回箱根駅伝予選会が開催され「常勝軍団」駒澤大学が圧勝。無事本選へと駒を進めた。

 毎年1月2、3日に開催される箱根駅伝。受験シーズンの最中、大学名入りのたすきをかけて箱根路を疾走する選手たちがテレビ放送されるこのレースは、その年の出場各大学の志願者数を左右するとも囁かれる。4連覇中の青山学院大学の政策・企画部大学広報課の戸田隆也課長(53)によると、学生以上に卒業生、校友の関心が高いという。

「箱根駅伝で本学の知名度は高まったと思いますが、競合校の志願者増に比べて本学は微増。駅伝の効果については何とも言えません」

 河合塾教育情報部の富沢弘和部長(46)も、志願者が増えたとしても運動部の活躍によるものかの判断は難しいと言う。

「入試改革やキャンパス移転の方が影響はある。しかしスポーツが広告塔になっているのは間違いなく、イメージアップにはつながっていると思う」

 一方、日大アメフト部の悪質タックル問題では、運動部のガバナンスが問題となった。

 箱根駅伝で総合優勝した際のメディア露出量の広告換算費は約12.9億円(2013年、日本体育大学優勝時)という研究結果もあり、大学ブランディングにおいて運動部の活躍は大きな位置を占める。早稲田大学スポーツ科学学術院の友添秀則教授(62)は言う。

「アメリカンフットボールでは、法政大学のオレンジ(旧・トマホークス)や早稲田大学のビッグベアーズなどのニックネームがあり、親子2代というファンもいて、合否はさておき、その大学を記念受験するケースもある。入学試験の受験料は大学にとっては貴重な財源です」

 OB・OGや校友に対して母校への一体感を醸成するという意味でも大学スポーツは価値が高く、「大学にとってスポーツは非常に大きな経営戦略としての価値があるのは事実」(友添教授)だと言う。しかし経営への影響が大きいにもかかわらず、運動部は競技ごとの学生連盟(学連)などの競技団体に所属して活動しており、大学の関与は限定的だ。それは運動部は学生の自治的な活動であり、大学が介入すべきではないとする戦前からの伝統があるからだという。


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