戦争映画「作るべきです」、国内外から悼む声が相次ぐ高畑勲監督秘話 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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戦争映画「作るべきです」、国内外から悼む声が相次ぐ高畑勲監督秘話

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山本大輔AERA

国内外から悼む声が相次いだ高畑勲さん。「かぐや姫の物語」の制作中、使い続けていた机に向かい、穏やかな表情を見せた。2013年12月撮影 (c)朝日新聞社

国内外から悼む声が相次いだ高畑勲さん。「かぐや姫の物語」の制作中、使い続けていた机に向かい、穏やかな表情を見せた。2013年12月撮影 (c)朝日新聞社

「ジブリの共同創設者の高畑勲氏が82歳で死去」(米ワシントン・タイムズ)

 宮崎駿監督(77)とともに日本のアニメーションの魅力を世界に広めた先駆者で、スタジオジブリ作品の巨匠である高畑勲監督が、4月5日午前1時19分、肺がんのため東京都内の病院で死去した。5月15日に「お別れの会」が予定されている。

 6日、訃報が日本で報道されるとすぐ、まずは世界中のアニメ専門のネットサイトで次々と伝えられ、続いてAP通信や米ニューヨーク・タイムズ紙、仏ルモンド紙など各国の大手メディアが速報した。各国に熱狂的なファンがいる高畑監督らしく、ツイッターでは「#IsaoTakahata」などのハッシュタグが現れ、「今日一番のトップニュース」「偉大な男へ捧ぐ」といった追悼の言葉が、世界中から様々な言語で書き込まれた。

 2013年に米アカデミー賞長編アニメ賞候補になった「かぐや姫の物語」を始め、「おもひでぽろぽろ」など数々のジブリ映画を監督し、「アルプスの少女ハイジ」「赤毛のアン」などのテレビアニメでも演出や脚本を手がけてきた。また、各国の報道や追悼メッセージを読む限り、「火垂るの墓」が国際的には最も印象に残る代表作として評価されているようだ。

 高畑作品に共通しているのは、人間の心にまっすぐ訴えるメッセージ性を秘めた感動作であるのと同時に、いいことも悪いことも含めて人間の内面、本質を考えさせられる作品が多いこと。これは宮崎監督との共通点でもあり、国籍や伝統、文化などの違いを超えて、見る人の心に刺さる。純粋な人間そのものを描いているからこそ、多くの人たちに愛される。

「映画づくりは高畑さん。仕事の作法はプロデューサーの鈴木敏夫さんから学んだ」というジブリ元社員で、スタジオポノック代表取締役の西村義明プロデューサー(40)と昨夏、高畑さんについて話をしたことがある。

 西村氏は恩師・鈴木さんの下、高畑監督の「かぐや姫の物語」ではプロデューサーを務めるなどしてきた。制作部門の解散を機にジブリを退社し、ジブリ作品の後継者たちとともにポノックを創設。同社の第1作目となった長編アニメーション映画「メアリと魔女の花」が昨夏公開される前に、作品を見てもらった高畑監督から、こう言われたという。


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