その回路を鍛えるにはどうしたらいいのか。ひたすら「聞く」「話す」を奨励する英会話スクールが多い中、大西さんは「書く」ことの効用を挙げた。

「わかっているのに返事できなかった人が、後でゆっくり考えて『そうか、ああ言えばよかったんだ!』と思いつく。自分の中に答えはあったのに、とっさに取り出せなかったんです。そこを訓練するには日本人の得意なライティングとリーディングを利用します」

 話したいこと・話せなかったことを英文で書き出し、音読する。さらにそれをレッスン前の「予習」に利用すると、より効果的だという。今日は何を話題にするか、毎回自分なりの課題を英文メモにして用意。レッスンが始まったらメモは見ずに挑戦して、つっかえるようなら、ちらっと確認する程度に。その繰り返しがトレーニングになり「何をどう話せばいいかわからない」が解消されてゆく。

 どうしても話題が見つけられない人は教材を活用する。レッスン中、話題探しに時間を費やすのはもったいないからだ。

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