「結果として、自信に満ちた彼らが『仕事の誇り』や『やりがい』をリアルに語るので、そこに上位校の学生たちが引き寄せられる」

 さらにこの元担当者はこんな指摘もする。

「人事の目から見て、メガバンクの総合職と、そつがない東大生や京都大学生とは特に相性がいい」

 総合職は入行後、さまざまな資格を取りながら出世していくが、彼らはまず勉強でいい点を取るのは得意中の得意。さらにすべての科目でバランス良く点数を取る器用さを身につけているため、「さまざまな部署で活用できる、汎用性がある人材と映る」(元担当者)

 この「相性」については、東大法学部4年の男子学生からこんな話も聞いた。彼自身は最終的に第1希望の総合商社に行くことになったが、メガバンク2行からも内定を獲得した。彼が選考過程で感じたのは「東大法学部生なら、まともに話さえできれば楽勝」という感触。「メガバンクと東大生は本当に相性がいいんです」と言って、こう続けた。

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