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稲垣えみ子「高価な服買い見失った自分 店員に人生を救われた」

連載「アフロ画報」

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稲垣えみ子AERA#稲垣えみ子

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年、愛知県生まれ。元朝日新聞記者。著書に『魂の退社』(東洋経済新報社)など。電気代月150円生活がもたらした革命を記した魂の新刊『寂しい生活』(同)も刊行

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年、愛知県生まれ。元朝日新聞記者。著書に『魂の退社』(東洋経済新報社)など。電気代月150円生活がもたらした革命を記した魂の新刊『寂しい生活』(同)も刊行

10年以上前に買ったかばん。たぶん一生使います。そんな品を売ってくれた彼女に感謝!(写真:本人提供)

10年以上前に買ったかばん。たぶん一生使います。そんな品を売ってくれた彼女に感謝!(写真:本人提供)

 元朝日新聞記者でアフロヘア-がトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

【稲垣えみ子が10年以上前に買ったかばんはこちら】

*  *  *
 先日、昔しょっちゅう通っていた大好きな洋服屋さんの店員女子からお手紙が。店を辞めること。今後は未定。でもいつかまた会いましょうと。

「稲垣さんに『店員はセラピスト』と言っていただいたことが心に残っています」とも。ああそうなのだ。私にとって彼女たちは真のセラピストでありました。

 世の女性たちと同様、私もずっとおしゃれがしたかった。社会人になり自由に使えるお金が手に入るようになると、雑誌を見たりブランド店に行ったりして学生の頃は考えられなかった量の服を買いました。実に愉快でした。

 でも次第に、それがちっとも楽しくなくなってきたのです。何でも買えるということは何を買っていいかわからないということでもある。私は自分で自分がわからなくなってきた。高いものを買う。たくさん買う。そうするほどに自分がバラバラになっていく。

 そんなとき、このお店と出合ったのです。


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