小島慶子「『主人』は良妻プレイのゲスいマウンティング?」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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小島慶子「『主人』は良妻プレイのゲスいマウンティング?」

連載「幸複のススメ!」

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小島慶子AERA#小島慶子
小島慶子(こじま・けいこ)/タレント、エッセイスト。1972年生まれ。家族のいるオーストラリアと日本との往復の日々。オーストラリア行きを決断した顛末を語った新刊『これからの家族の話をしよう~わたしの場合』(海竜社)が発売中

小島慶子(こじま・けいこ)/タレント、エッセイスト。1972年生まれ。家族のいるオーストラリアと日本との往復の日々。オーストラリア行きを決断した顛末を語った新刊『これからの家族の話をしよう~わたしの場合』(海竜社)が発売中

 実際、私が夫のことを「主人が」と言うのを聞いて、お、と意外な顔をする人は少なくありませんでした。それを見るたびに得意になっていたのです。

 で、ある日ハッとしました。なに気持ちよくなってんだ、私。これ、むしろ夫に対して「私のほうが上だからこそへりくだるのよ」っていうゲスいマウンティングになってないか?と……。夫はまるで気に留めていませんでしたが、彼は私のことを嫁とも家内とも呼んでいませんでした。うん、そっちのほうが健全だよね。

 以来、人前でことさらに「主人が……主人は……」と言う女性を見ると、パートナーとの学歴や職歴の差を意識しているのかな? と、かつての自分を思い出してしまいます。彼を肩書抜きで尊敬していれば、わざわざ自分を卑下しなくてもいいはずですから。

 割り切ったコスプレのつもりでも、無意識のうちに「男は女よりも格上であるべし」という思い込みに縛られているのかもしれません。

AERA 2017年3月27日号


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小島慶子

小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。共著『足をどかしてくれませんか。』が発売中

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