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そのパクりはパクられる!? 著作権法上「アウト」なリライトツールの使い方

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石臥薫子AERA
リライト行為は、著作権法上どこまで許されるのか (※写真はイメージ)

リライト行為は、著作権法上どこまで許されるのか (※写真はイメージ)

 STORIA法律事務所の柿沼太一弁護士によると、残念ながら著作権法では体験自体の希少性は考慮されない。ただし稲垣さんのコラムは、体験の「表現」に高い創作性が認められる。特に前半部分のリライトは違法となる可能性が高い。一方、後半の「こんにゃく湿布」のくだりは、「事実」に過ぎないので、リライトは合法となる可能性大だ。

 鍵となるのは元の文章の「表現の創作性」という。それが高いと認められれば、リライト度が高くても権利侵害が認められる。逆に創作性が低ければ全くのコピペでない限り合法だ。著作権法が保護するのはあくまで「表現」なので、アイデアや事実、事件、データ、科学的知見それ自体は保護対象にはならないという。今回の騒動で明らかになったライター向けマニュアルでは、「事実を参考にするのはOKだが表現は参考にせず、自分の言葉と説明順序で書くように」などと指示されていたが、モラルは別として「著作権法的には正解です」(柿沼弁護士)。

 しかし、額に汗して取材した事実、調べあげたデータであっても、それ自体は保護されず、しかも信頼性を確保しようと客観的に書くとますます保護されない、というのは釈然としない。そうつぶやくと、「盛り込む内容を選び、構成しているのだから、そこに創作性はある、と認めた判例もありますよ」と柿沼弁護士。少しほっとした。(編集部・石臥薫子)

AERA 2017年1月23日号


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