「ガラスの天井」とは別にもう1枚? ヒラリー・クリントンが青空を望めない理由 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「ガラスの天井」とは別にもう1枚? ヒラリー・クリントンが青空を望めない理由

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予備選前の集会でトランプ氏を批判したクリントン氏。勝利宣言に先立ち、本選挙を見据えた発言を始めていた/6月1日、米東部ニュージャージー州(撮影/津山恵子)

予備選前の集会でトランプ氏を批判したクリントン氏。勝利宣言に先立ち、本選挙を見据えた発言を始めていた/6月1日、米東部ニュージャージー州(撮影/津山恵子)

 女性初の米大統領選指名候補を確実にした民主党のヒラリー・クリントン氏。「ガラスの天井」に歴史的なヒビを入れたが、青空はまだ望めそうにない。

「あなたたちの努力と献身が、あの『ガラスの天井』に最も大きなヒビを入れました。私たちには、破るべき天井がまだあるのは確かです。でも、偉大なことがアメリカで起きないはずはありません!」

 6月7日、米大統領選予備選の勝利宣言を行った民主党のヒラリー・クリントン氏。合衆国建国から240年、女性の参政権獲得から96年。女性の昇進や成功を阻む「ガラスの天井」を突破できる距離まで迫った瞬間だった。会場では年配の女性が感極まった表情で、友人とスマホで自撮りをする姿が目立った。

●複数形のsを付けた理由

 じつはクリントン氏は、2度目に「天井」と言った時、複数形のsを付けた。彼女は、すでに知っていたのかもしれない。共和党指名候補のドナルド・トランプ氏という新たな「天井」が重くのしかかっていることを。

 9日、オバマ大統領は、クリントン氏を正式に支持すると表明した3分強のビデオで、最大級の賛辞を贈った。

「ホワイトハウス執務室に入るのに、これほどの資格を持つ人物が過去にいたとは思えない」

 若きクリントン氏は、社会正義のために闘った活動家だった。夫ビルの大統領時代は、ファーストレディーとして子どものヘルスケア制度確立に奔走した。1995年には、女性の権利について、世界の女性を奮い立たせる画期的なスピーチをしている。オバマ氏が上院議員1期目半ばで大統領に就任したのに対し、クリントン氏は上院議員を2期、オバマ政権で最重要閣僚の国務長官も務めた。

 一方、政治経験がゼロのトランプ氏は、クリントン氏ですら持っていない「武器」を持っている。政治に無関心な無党派層における抜群の知名度だ。これが選挙戦にどう作用するか、従来の世論調査では予測できない。


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