早稲田政経 教授会はまるで外資系企業の取締役会 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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早稲田政経 教授会はまるで外資系企業の取締役会

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早稲田大学政治経済学部の学生が学ぶ新3号館。2014年に建て替えられたが、旧3号館の瓦を使用して、建て替え前の面影を残している(撮影/写真部・堀内慶太郎)

早稲田大学政治経済学部の学生が学ぶ新3号館。2014年に建て替えられたが、旧3号館の瓦を使用して、建て替え前の面影を残している(撮影/写真部・堀内慶太郎)

新3号館は、旧3号館を再現した棟と高層ビルを組み合わせた作り。エレベーターに再現棟が映る(撮影/写真部・堀内慶太郎)

新3号館は、旧3号館を再現した棟と高層ビルを組み合わせた作り。エレベーターに再現棟が映る(撮影/写真部・堀内慶太郎)

高層階から大隈講堂側を見る(撮影/写真部・堀内慶太郎)

高層階から大隈講堂側を見る(撮影/写真部・堀内慶太郎)

【早稲田大学 政治経済学部】自由放任が学生を生かす

「こんな人を採用して、本当にいいんですか!」

 まるで、外資系企業の取締役会のような緊張感。昔なら教授紹介で「シャンシャン承認」されていた人事案も、いまは「ガチ」の議論なしには成立しない。私立文系の最高峰、早稲田大学政治経済学部の教授会の話だ。

 自由放任な教育方針とバンカラな校風で、右下に挙げたファーストリテイリングの柳井正社長、橋下徹前大阪市長など、政官財の各界に個性の強い卒業生が輩出してきた。スクープを連発する週刊文春の新谷学編集長、サッカー日本代表の岡田武史元監督もここで学んだ。

 卒業生の活躍の一方で、長く「学生一流、校舎二流、教員三流」と言われてきたが、早稲田は2004年、政経学部に国際政治経済学科を新設し、「政治と経済の融合」「伝統学部の国際化」を託す。

 人事制度の改革にも乗り出し、3年ほど前からは教員の採用を完全公募に移行。公式サイトには「『政治思想』担当教員採用応募要領」「『経済史』担当教員採用応募要領」などの文字が並び、冒頭のような議論を経て力量本位で選考した結果、

「政経の雰囲気が変わりました」(教務担当教授)

●属性よりも人間性を

 中南米やロシア、中国などを母国とする外国人教員が増え、女子学生や留学生も増えた。男子学生のイメージが強い政経だが、国際政治経済学科ではいま、女子学生比率が4割に上るという。

「二流」と言われた政経のホーム「3号館」も14年に建て替えられ、太陽エネルギーを利用した空調や発電システムを備えた、14階建てに生まれ変わった。

 キャンパスを訪ねると、感じのいい笑顔の学生たちは振る舞いもスマート。さわやかな風貌の4年の男子学生(22)は、

「就職活動で、慶應の学生に間違われることも多いんですよ」

 などと言う。だが、よくよく話を聞くと、「自由放任」や「バンカラ」が顔を出す。彼は今年1月、1年間の留学から帰国。就職活動にはぎりぎりのタイミングだったが、外資系を中心にすでに数社の内定を獲得している。卒業生がたくさんいますしね、と言いかけると、

「卒業生人脈には一切、頼りませんでした。早稲田の政経という『属性』より、人間性や自分が出した結果で信頼を得たい。内定がゴールだとは思っていません」


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