「香港に自由はあった!」共産党批判映画が最優秀賞 「見たくない予言書」の声も (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「香港に自由はあった!」共産党批判映画が最優秀賞 「見たくない予言書」の声も

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地元の映画祭で受賞した波紋が…(※イメージ)

地元の映画祭で受賞した波紋が…(※イメージ)

 10年後の予言者なのか。それとも思想をむしばむウイルスか――。香港映画「十年」が地元の映画祭で受賞した波紋が広がっている。

「我々が恐れるべき唯一のものは、恐れそのものなのです」

 4月3日の夜。香港の映画賞「金像賞」の授賞式で、プレゼンターとなった爾冬陞監督は、世界大恐慌に立ち向かう米国のルーズベルト大統領が残した言葉を、意味深に引用した。そして、最優秀作品賞を発表した。

「十年」

 会場から歓声があがった。プロデューサーの蔡廉明さんは「この作品はもう、映画の定義を超えた」と断言。監督の一人、伍嘉良さんも「香港加油(香港がんばろう)」と声を強めた。

「十年」は、5人の若い監督が競作するオムニバス形式の映画で、中国共産党の影響力が強まる香港の近未来を描く。制作費はわずか50万香港ドル(約700万円)。昨年12月、1館だけで細々と公開が始まった。まもなく6館に広がり、満席や売り切れが続出。9万人以上の観客を集め、興行収入は600万香港ドルに達した。

 映画館での上映が2月に打ち切られた後も、大学や教会、屋外など数十カ所で自主上映を続けた。受賞後の数日間の再上映は「すぐに切符が売り切れた」(制作関係者)。海外では3月の大阪アジアン映画祭のほか、カナダやイタリアからも招かれている。DVDの発売や日本での上映も交渉中だ。

「香港に自由はあった!」。香港の知人から、皮肉まじりのメールが筆者に届いた。何が香港人の心をとらえたのか。


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