このままでは極貧大学…大学関係者が戦慄「ロクテンハチ通知」の背景 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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このままでは極貧大学…大学関係者が戦慄「ロクテンハチ通知」の背景

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AERA#教育
滋賀大学長佐和隆光さん(73)さわ・たかみつ/2010年から現職。「スティーブ・ジョブズも『良い製品を創るには技術だけではダメ。人文知と結びついてこそ』と言っている」とロクテンハチ通知に異議を唱える(撮影/編集部・古田真梨子)

滋賀大学長
佐和隆光
さん(73)
さわ・たかみつ/2010年から現職。「スティーブ・ジョブズも『良い製品を創るには技術だけではダメ。人文知と結びついてこそ』と言っている」とロクテンハチ通知に異議を唱える(撮影/編集部・古田真梨子)

 大学関係者の間で「ロクテンハチ通知」と恐れられている文書がある。6月8日、「文部科学大臣決定」として、全国86の国立大学に出されたものだ。

「特に教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院については(中略)、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとする」

 通知には、政府の政策として、文科系学部の統廃合が明確に示されていた。

「いよいよ来たか、と」

 滋賀大学の佐和隆光学長(京都大学名誉教授)は、通知を受け取ったときのことを厳しい表情で振り返る。「想定の範囲内ではあった」が、トドメを刺す内容は衝撃的だったという。特に影響が大きいのは、滋賀大のような小規模の大学だ。

「滋賀大は、教育と経済の2学部しかなく、いずれも統廃合対象。文科省は各大学の改革を評価して『運営費交付金』を配布しているので、何もしないままでは極貧大学になってしまう」(佐和学長)

 対策として滋賀大は2017年度、ビッグデータを専門に研究する「データサイエンス学部」を新設する予定だ。定員は100人で、代わりに経済学部の90人、教育学部の10人をそれぞれ削減するという。


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