「入ってからも大変」と感じる大きな理由は…
「入ってからも大変」と感じる大きな理由は…

 高倍率をくぐり抜け認可保育園に入っても、安泰ではない。子どもを預ける親たちは、様々な問題に悩まされている。

 私立、公立問わず、保育園に子どもを預ける親たちが、「入ってからも大変」と感じる大きな理由は、日々子どもたちと接する保育士の対応に不安があるときだ。

 NPO法人が運営する認定こども園に娘(5)を入れている出版社勤務の女性(37)は、「とにかく先生方の入れ替わりが激しい」と話す。保育士が頻繁に代わると、子どもが落ち着かないうえ、親としても、誰にどう頼っていいのか分からず不安になる。NPO法人の運営なので保育方針は特色があっていいが、保育士の待遇が悪いのではないかと勘繰ってしまうという。

 1歳の長女を私立認可園に通わせる中野区の女性(33)は、

「先生の9割が20~30代。若い先生は、親の悩みを分かってくれない気がします」

 今年から保育園児となった娘は、入園当初、登園拒否が続いた。どうしたらいいのかと保育士に相談したが、「日中は楽しそうに過ごしていますよ」の一点張り。親の心痛をくみ取るには経験が浅いのだ、と感じたという。

 保育制度に詳しいジャーナリストの猪弘子さんは言う。

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