加害者が「なぜ痴漢したのか」問われない現実 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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加害者が「なぜ痴漢したのか」問われない現実

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電車内や駅の構内には、痴漢防止を呼びかけるポスターが目立つ(撮影/ライター・田房永子)

電車内や駅の構内には、痴漢防止を呼びかけるポスターが目立つ(撮影/ライター・田房永子)

 痴漢の加害者である会社員のタナカさん(男性、50)も実際、そう思っていたという。

「相手も一緒に楽しんでいる、くらいの気持ちでした」

 高校生の頃から約30年間、電車内痴漢を続けた。「通勤の移動時間を有効活用する感覚」で日常化していたという。毎朝同じ電車に乗る特定の女性に1年間痴漢行為を続けたこともあった。

 何度も逮捕された。警察の取り調べでは、「被害者はミニスカートだったのか?」「性欲がたまっていたんだろ?」。そう誘導された。「なぜ痴漢をしてしまったのか」と聞かれることは一切なかった。勾留48時間以内に認めるとそれで済んでしまう。立件されても、弁護士を通じて示談金を払うだけだ。

「何百万円も支払い、職や妻も失った。それでも自力ではやめられなかった」(タナカさん)

(文中カタカナ名は仮名)

AERA 2014年12月22日号より抜粋


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