カギとなるのは50歳から継続的に行われる研修だ。本人と同僚5人が同じシートで強みや弱みを評価。多くの場合、自己評価と他人の評価のギャップに驚くが、分析を踏まえた上で、今後、自分はどう変わり、いつからどんな仕事にどうチャレンジしたいか、具体的に書く。それを会社にどうサポートしてほしいかまで書きだす。

 さらに一人ひとりから入念にヒアリングした結果を、社内の「高齢者活性化会議」で持ち寄り、経営陣も交えて、その人材が社内のどこにハマれば「スーパーヒラ」として活躍できるか、すり合わせるのだ。

 40代へのアンケートで「スーパーヒラ」として働くことを、今後望むかどうか、尋ねた。結果は、4割が「望む」。

 日系ゼネコンの東南アジアにある現地法人で部長職にある40代後半の男性は、ヒラ社員のほうがリスクを恐れず、自由に発想できるとみる。

「管理職も経験した上で、ヒラ社員に戻ると、より大きな幅で仕事ができると思う。ゆくゆくはスーパーヒラを目指したい」

AERA 2014年12月8日号より抜粋