番組の収録風景。レモンさんが分からない子どもたちの流行に相談内容が及ぶと、同世代の中学生タレントが代わりに答える場面も(撮影/高井正彦)
番組の収録風景。レモンさんが分からない子どもたちの流行に相談内容が及ぶと、同世代の中学生タレントが代わりに答える場面も(撮影/高井正彦)

 DJ「レモンさん」が、子どものリアルな声と向き合うラジオ番組、TBSラジオ「全国こども電話相談室・リアル!」が人気だ。子どもたちからの電話相談を聞いていると、思わぬ事実が見えてくることもある。

 相談をする中で、虐待が明らかになるケースもある。年の離れた妹の世話を親から押し付けられているという中学2年の女子生徒の当初の相談は「妹に八つ当たりしてしまう」だった。

 単に妹の世話が嫌なのかと思いきや、番組内で状況の聞き取りが進むにつれ、親が育児放棄していることが分かった。レモンさんは「中学を卒業したら家を出たら」とも提案したが、女子生徒は「親から自分にされたことを妹にはされたくない。妹が心配だから家に残る」と話し、収録後には、「話してよかった」と感謝メールを送った。

 虐待や親の離婚にかかわらず家庭内の悩みは多い。そうした相談からは、どんな状況下でも親を慕う子ども心が見える。

 8%への消費増税を受けて、「マジか」とお小遣いの相談をしてきた中学2年の「バスケちゃん」は、自分のお小遣いを心配しているのかと思いきや、実際は親や家計の心配をしていた。

次のページ