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通学路にトラック220台 子どもたちを案じる声

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 東京都江東区越中島に、高さ43メートル、7階建ての福山通運東京支店のトラックターミナルが建とうとしている。従来の施設の建て替えにより、この巨大物流施設が完成すれば、ピーク時の1時間には約220台が出入りするという。

 工事現場の近くには、430世帯1千人の住民が暮らす越中島三丁目ハイツがある。近隣住民は、登下校時の子供たちの事故を心配するが、「交通量は少し増えるというレベルで、周辺の道路に大きな影響はない」と福山通運側は説明する。

 福山通運から2月に建て替えの通知を受けた住民は3月に「福山通運による環境破壊から住民を守る会」を立ち上げた。会の共同代表を務める白井正信さんは話す。

「子供たちがいつ事故に巻き込まれるか分からない。安心して学校に通わせられない」

 福山通運は、ユーエスアイ・エンジニアリングという都内の建築士事務所に対応を依頼。守る会を対象とした協議会だけでも4回開いた。交通への影響について、ユーエスアイは第三者機関によるシミュレーションを示し、建て替えで規模が大きくなっても、交差点の混雑具合は基準値の半分程度に収まるという。

 だが、長年の騒音問題が信頼関係づくりに暗い影を落とす。江東区は2007年と09年、騒音規制基準を上回るとして、福山通運に文書による指導をしている。

 福山通運側は、建て替えることで騒音のレベルも大幅に下がると説明する。当初2カ所の開口部を設ける計画だったが、基準を確実にクリアするため、全面閉鎖型にするからだ。一連の追加対策によって、建設費も当初より最大で数億円増える。

「これまで騒音では大変な迷惑を掛けてきました。だからこそ、法令が求める以上の対策をして、きちんと住民の理解をいただこうと取り組んできました」(ユーエスアイ)

AERA 2013年11月4日号より抜粋


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