近隣トラブル、裁判で勝っても… お互い様と思うべし 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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近隣トラブル、裁判で勝っても… お互い様と思うべし

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「ゴミの出し方が悪い」「子供の声がうるさい」―――。近隣トラブルが、深刻な対立や犯罪にまで発展するケースが増えている。

 横浜市に住む女性(30)は、隣の男性のゴミに悩まされている。外廊下に面したドアの脇に、隣の男性がゴミを置き始めたのは2年ほど前。最初は古新聞の束だった。「出しそびれたのだろう」と思っていたが、指定のゴミ出しの日を過ぎてもなくならず、逆に積み上がっていく。

 1カ月後、古新聞は消えたが、次はゴミ袋を置き始めた。

「本人は悪いことをしているという意識はないみたい。共有スペースにゴミを置くのはマナー違反だけど、賃貸だし、あまり気にしないようにしています」

 と彼女はあきらめ顔だ。

 東京都世田谷区の男性会社員(42)も隣家の住人が悩みだ。念願のマイホーム着工時に、「工事の音がうるさい」と苦情がきた。菓子折りを持って謝りに行き、事なきを得たが、今は、逆に被害者の立場になった。

「その家の奥さんが、子供を叱る声が大きい。聞いていて結構気になるんです」

 このような近隣トラブルは、年々増えている。警察庁によると、昨年1年間に近隣や職場、家庭トラブルなどで全国の警察に寄せられた相談件数は約16万6千件。5年前から約3割増になる。

 うまく近隣トラブルを収めるにはどうすればいいのか。

「裁判で勝訴しても、取れるお金は数十万円がせいぜい。何より労力を使いますし、両者の間にもしこりが残ります。管理組合や自治体の人など、第三者を介して、迷惑していることを伝え、解決していくことが第一です」(弁護士の梅原ゆかりさん)

 子供の出す音やペットのにおいなど、自分では気にならないことが、隣人には気になることもある。

 もし、苦情を言われたら、その人の言い分を聞いて、誠実に対応すること。

「自分の言い分ばかり主張しては、火に油を注ぐようなもの」(梅原さん)

 いつ何時、自分も隣人に迷惑をかけるかわからない。多くの隣人トラブルは「お互い様だ」と思いやって、コミュニケーションをとって解決したい。

AERA 2012年10月29日号


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