2月号
福祉ジャーナリスト・元NHKキャスター 町永俊雄 Machinaga Toshio
「当事者発信」という認知症の人の力

朝日新聞出版の本

2017/02/09 13:51

「認知症にはなりたくない」、本音としてはかなりの人がそう思っているだろう。ワタシだとて、自分の物忘れに不安がよぎることを告白しておく。だからこの本音を封殺するつもりはない。ただ、この「なりたくない」の危うさは認知症への想像力の一切を遮断してしまうことにある。認知症は高齢化リスクだから、長生きすればかなりの確率で「なる」のである。そのときに「なりたくない」の方へ自分の持ち札全部を賭けてしまっておくと、精神的にも身ぐるみ剥がされ、不安と混乱の中に落ち込んでしまうだろう。誰であれ老いは防ぐことは出来ない。しかし備えることは出来る。その意味で本書は、まずもって認知症には「なりたくない」と言う人々に読んでいただきたい。

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