世界14カ国で刊行され、日本では2015年、実用書・ノンフィクション部門で年間ベストセラー第1位となった、ジェニファー・L・スコットさんの『フランス人は10着しか服を持たない』。このたび、その続編『フランス人は10着しか服を持たない2』が刊行されました。



 本書が提唱するのは、物や流行に振り回されず、衣食住に渡って常に自分らしさを見失わない"シックな暮らし"。単におしゃれなだけでなく、自分に合ったスタイルを知り抜き、肩に力が入らず、満ち足りていて、どこかミステリアスな魅力さえ漂う存在になるためには、どうすればよいのか。そのための具体的な秘訣が綴られていきます。



 シックな暮らしを送るためのポイント――たとえば、そのひとつとして紹介されるのは、"15分お片付け"。1日の終わり、ふと家のなかを見渡してみると、そこには物が散らかっている光景が。そんなときには見て見ぬふりをするのではなく、タイマーを15分にセットして一気に片付けをしてみましょう。ジェニファー・L・スコットさん自身、この15分お片付けを実践しているそう。



「わたしも1日いちどは『15分のお片付け』を実践している。キッチンがあまりにも散らかっていて、途方に暮れてしまったら、タイマーを15分にセットして、いっきに片付ける。片付け終わってタイマーを見ると、驚いたことにまだ9分も残っている――そんなことが何度もあった。つまり、あれほど面倒で嫌がっていたのに、たったの6分で片付けてしまったのだ」(本書より)



 気になるところを一気に片付けて、まだタイマーの時間が残っていたら、翌日の朝食用にテーブルをセットしておきましょう。テーブルの上を片付け、ラベンダーオイルとホワイトビネガーで作った万能クリーナースプレー(水1カップ、ホワイトビネガー1カップ、ラベンダーオイル40滴をガラス素材のスプレーボトルに入れて混ぜ合わせる)でテーブルを拭き、ランチョンマットを敷いてカトラリーをセットしておくだけでも、朝起きたとき心に余裕が生まれ、少し優雅な気分になれるのだといいます。



 そしてシックな暮らしのためには、洗濯物をたたんでいるとき、洗い物をしているとき、片付けをしているとき、いかなるときにも心の平安を大切にし、なにげない瞬間を大事に思うよう心がけることが重要なのだといいます。



「シックな暮らしを送るための秘訣は、情熱。自分たちらしい『暮らしの達人』になろう。好奇心を持って、朝起きてから夜寝るまでのすべてのことに、フレッシュな気持ちで向き合っていこう」(本書より)



 日常生活に疲れてきたとき、心が荒んでいると感じてきたとき、気付けば不満ばかりを口にしていたとき、試しに本書を手にとってみてはいかがでしょうか。