なにもない贅沢 "スーパー断捨離"のススメ 〈BOOKSTAND〉|AERA dot. (アエラドット)

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なにもない贅沢 "スーパー断捨離"のススメ

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 数年前から主に主婦の間でブームとなっている「断捨離(だんしゃり)」。 "不要なモノを断つ"、"不要なモノを捨てる"、"モノへの執着から離れる" というヨガの考え方を応用した片付け術のことです。いらないモノを捨てることで人生を豊かにしたり、日常生活をもっと楽しく快適に過ごすことを目的としています。



 断捨離の実践者は瞬く間に増え、自宅の断捨離レポートをブログに載せたり、断捨離トレーナーとして他人の家を訪問しアドバイザーを請け負ったりする熱心な人もいます。はたまた、断捨離プロフェッショナルとして書籍まで出版する「断捨離教祖様」まで現れています。



 今回紹介する『なんにもない部屋の暮らしかた』もそうした本の一つ。とはいえ本書で紹介しているメソッドは、その他の断捨離本とは一線を画します。本のタイトル通り本当に部屋に「なんにもない」状態を奨励しているのです。



 著者のゆるりまいさんは自らを"捨て変態"と呼び、自宅を訪れる友人は口々に「この家お寺みたいだね」と感想を漏らすそうです。



 実際、彼女が実践しているという「なんにもない部屋」のリビングには壁掛けのテレビ以外何もなく、寝室にもベッド以外何も置いていません。ソファやラグ、ベッドサイドボード等、普通の家にはありそうな物を一切排除しているのです。それは、まさにスーパー断捨離ともいえる徹底ぶり。



 そして一番の究極がキッチン。手を拭くタオル以外何も置かないのです。オーブンレンジや炊飯器等の電子器具やその他料理道具は徹底的に収納し(とはいえ収納スペースも結構、すっからかん)、一見したところ引っ越し前の家そのもの......これで本当に不自由ない生活が送れるのか不思議です。



 ゆるりまいさんは「手放しで『平気だよ』と答えることはできません」としながらも、なんにもない生活は「掃除がラクになっていつも清潔」、「広々スペースで家族ゆっくり過ごせる」、「(捨てずに置いてあるものは)お気に入りの物を厳選しているから心も潤う」、「節約にもなってお金も貯まる」と、メリットを強調します。さらに、現在のようなシンプルな生活を送ることで、服装から生活習慣、物に対する考え方まで"いい意味"での変化があったと語っています。

 

 実は、彼女は東日本大震災で被災して家を失っています。その際、家の中で沢山の物を持っているのは非常に危険だということ、そしてこんなに物があるのに非常時に本当に必要な物は持っていなかったことに気付き、現在のようなライフスタイルを本格的に目指したそうです。



 誰もが一度は憧れる究極にシンプルで洗練された家。"なにもない"まではいかなくとも、この本を読んでもう一度自宅や自分のモノと向き合ってみてはいかがでしょうか。


(記事提供:BOOK STAND)

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