さらには、「起業はたぶん学生のほうが有利」とまで言ってのける。「周囲の大人から『学生なのにこれだけできるんか』と評価してもらえたり、『学生だから応援したい』と助けてくださる方がいたり。ハンデは一切感じません」
とはいえ、学生社長の一日は、とんでもなく忙しい。夕方6時に授業が終わった後、大学に残り、ミーティングなど8時間ほど仕事をする。「今日はアイマスクをつけて、新幹線で2時間爆睡してきました。でも好きなことをしているから、苦じゃないんです」と笑う。
「僕は起業がすごいとは思ってなくて、僕にとって幸せになること＝起業だっただけ。自分の幸せの定義をして、どう行動するべきか決めていくことが大切。だから、大学に入ることはゴールじゃなくて通過点だって、本当にそう思います」
ちなみに、起業のきっかけとなった“親孝行計画”は既に始まっている。
「妹が今年の春、寮のある高校に入ることもあって、自分の学費は自分で払うようにしました。あと、母には“つみたてNISA”を始めてもらってます。お金を渡すのはもちろん、上手な使い方を教えることも、恩返しになると思うので」
（取材・文／本誌・大谷百合絵）
※週刊朝日 2023年4月21日号
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