高橋克英さんの「スター・ウォーズ」関連グッズのコレクション(写真は本人提供)
高橋克英さんの「スター・ウォーズ」関連グッズのコレクション(写真は本人提供)

 趣味で収集したウイスキーやコインなどが高値で取引されることもあるという。金余りやインフレを背景に、お金が現物資産に向かっていることも値段を押し上げている。

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「1千万円近く使っているのでは」

 金融コンサルタントでマリブジャパン代表の高橋克英さんが趣味の収集に投じたお金だ。映画「スター・ウォーズ」の愛好家で、キャラクターのフィギュアなどのグッズを集めているという。

 高橋さんは現在50代、同シリーズで1999年に公開の「エピソード1/ファントム・メナス」のころから収集を始めたという。当時はすでに働いており、「子どものときと違って、お金があったので、のめり込んでいった」と振り返る。自宅には「スター・ウォーズ」関連グッズが並ぶ。等身大のフィギュアは1体100万円以上したものもあるという。

 高橋さんは「好きで集めている」と話し、「売却して儲かるかというと難しい」という。フィギュア系は投資対象にするのが難しいとみているからだ。高値で売却するには、包装されたままの新品の状態が大事とも。

高橋克英さんの「スター・ウォーズ」関連グッズのコレクション(写真は本人提供)
高橋克英さんの「スター・ウォーズ」関連グッズのコレクション(写真は本人提供)

 集めたグッズは「好きな人は触ってみたいし、飾ってみたい」(高橋さん)。そこで保存用、自分用、売却用と、同じものを二つも三つも買わざるを得なくなる。「若いころには3点買いをしていましたが、お金もかかるし、保管場所も必要なので、そろえること自体が大変だった」(同)

 一方、趣味の収集品を売却すると、希少で人気があれば値上がるため儲かることもある。高橋さんは「金融緩和で世の中にお金があふれており、お金は株式市場や不動産市場にも流れている。それでも吸収できないと美術品などに流れていくのでは」とみている。株や不動産で儲けた人が趣味や投資対象として、コレクション系に行き着いているのだろうとも指摘する。

 トレーディングカード(トレカ)は、いまや子どもの遊びの領域を超えている。キャラクターやアイテムのカード(手札)収集がゲームの基本で、カードの取りそろえや切り方で対戦相手との駆け引きを楽しみ、勝敗が決まる。トレカが何枚か入っている1箱が1万円くらいで販売されており、そこに希少なカードが入っていると数万円の価値になることもあるようだ。希少で人気のカードだと、1枚で数万円、数十万円と値段が上がる。最近は米国の愛好家がトレカを約7億2千万円で購入するなど、1枚が数億円で売買されることもあるとされる。

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