高畑淳子 (撮影/写真部・小黒冴夏)
高畑淳子 (撮影/写真部・小黒冴夏)
高畑淳子さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・小黒冴夏)
高畑淳子さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・小黒冴夏)

 5月21日に全国公開の「お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方」で主演を演じた高畑淳子さん。橋爪功さんとの夫婦役や豪華な共演陣について、作家・林真理子さんとの対談で語りました。

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林:今度の「お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方」という映画、すごくおもしろいですね。橋爪功さんとの熟年夫婦を演じていらっしゃいましたけど、本当の夫婦みたいでしたよ。

高畑:私もそう思いました。橋爪さんからほんとに邪険に扱われて(笑)。

林:うちも、夫が定年退職してうちにいるんですけど、橋爪さんよりもっとひどいんですよ。私が外で楽しそうにしてると腹が立つらしくて、「なんでそんなに毎日出かけるんだ!」って怒るんです。

高畑:わかります。うちの父も、退職したあと家出して私のアパートに来て、「どしたん、お父さん」って聞いたら、「お母さんにな、生ゴミどっか行けって言われたんや」って(笑)。

林:わ、ひどい(笑)。でもうちの夫も土日に私が出かけると、お手伝いさんが休みだから、宅配便を自分で受け取らなきゃいけなくて、「すごく腹が立つ」って言うんです。

高畑:でも、それぐらいはねえ。

林:家族の一員として、それぐらいしてくれてもいいと思うんですけどね。うちの夫より、橋爪さんのほうがずっとやさしいですよ。あるシーンで橋爪さんが号泣するじゃないですか。私も思わず涙が出そうになりましたよ。

高畑:お上手ですよね。橋爪さんは悔しいくらいお上手。どうやったらあんなふうになれるんだろうかと思います。

林:この映画は食事のシーンも多いですよね。朝の食卓に干物とか玉子焼きとかおいしそうなものがいっぱい並んで、「お父さん、ほら」とか言いながらお皿を取ってあげたり、ああいうのって非常に重要なシーンだと思うんです。

高畑:私もそう思います。日常を物語っている作品なので、そういう何でもないシーンで「お芝居してるな」と思わせるのは、あんまり好きじゃないし。

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