【岩合光昭】カメラマンはずぶ濡れ…ペルー・ティティカカ湖の猫
連載「今週の猫」
動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい猫(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、ペルー・ティティカカ湖の「水没注意ニャ」です。
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ティティカカ湖の標高は3890m、富士山より高い位置にある。湖に自生する植物トトラを重ねた小さな浮島に、人だけでなく猫も暮らしていた。
のんびり日向ぼっこをするマリアーノ(オス1歳半)には、生後1カ月ほどの5匹の弟妹がいた。母猫は子猫たちで精一杯、マリアーノを煙たがる。
仕方なく、彼はひとり浮島の外れに行き、湖の水を飲む。おっ! シャッターチャンスと追いかけたら、ズブズブズブッ。右足がトトラを突き抜け水の中へ。マリアーノに凝視される。
デジタル岩合
http://www.digitaliwago.com/
※週刊朝日 2021年2月26日号
岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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