坂東玉三郎 コロナ禍を「経済ではなく、心の問題として考えないと…」 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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坂東玉三郎 コロナ禍を「経済ではなく、心の問題として考えないと…」

松岡かすみ週刊朝日
坂東玉三郎さん (c)松竹

坂東玉三郎さん (c)松竹

 東京・歌舞伎座で上演している「二月大歌舞伎」に出演中の坂東玉三郎さん。女方との向き合い方や大河ドラマ出演秘話、コロナ禍で考えることとは──。

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──東京・歌舞伎座で上演中の「二月大歌舞伎」に出演している。

「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみとり)」と「神田祭」と、趣の異なる演目を演じています。今、コロナ対策で、一部ごとの上演時間が最大で2時間程度と決められています。限られた2時間を、精一杯お客様に楽しんでいただくために、構成を考えました。複数人での稽古時間もなるべく短くという方針になっていますから、家で踊りの稽古をしたり、限られた時間での舞台となります。

 コロナ対策を徹底しながらの公演です。歌舞伎座は、お客様のソーシャルディスタンスを徹底するのはもちろんのこと、1部から3部まで、役者やスタッフが一切すれ違うことのない段取りが組まれています。

 お客様の入りは半分以下となりますが、演じるからにはきちんとやることが基本です。心を込めて精一杯演じる、演者としてはこれに尽きます。

──現在70歳。長年、女方を演じる中で、変化はあるか。

 演技というのは、人間の感情を再構築すること。それもただ再構築することとは違って、自分なりに組み立て直す過程が必要です。歌舞伎の世界は、バレエやオペラと似ているところがあって、「型」が決まっているということ。「女方」も然(しか)りで、無形なところで表現するのではなく、踊りの稽古も含めて良い意味で「型」があります。その「型」に作家の魂を込め、言葉を発することで、女性像というものが立ち上がってくるのです。若い時は私も「女性像を作り上げていく」という意識がありましたが、突き詰めると、「型」を土台に、自分の経験や技術、他人との関係、情感を入れていかに生きた人間にしていくか。それを繰り返すことが、「女方」を演じる、ということになるのです。

──2月7日に最終回を迎えた大河ドラマ「麒麟がくる」で正親町(おおぎまち)天皇を演じたことも話題を集めた。


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