コロナ禍で“手芸ブーム” 後押しするのは「アプリ」と「刺しゅう男子」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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コロナ禍で“手芸ブーム” 後押しするのは「アプリ」と「刺しゅう男子」

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永井貴子週刊朝日
世界中のファンが注目する樋口愉美子さんのインスタグラムと刺しゅう作品

世界中のファンが注目する樋口愉美子さんのインスタグラムと刺しゅう作品

鯖江の高級刺しゅう道具

鯖江の高級刺しゅう道具

 コロナ禍のため自宅で過ごす時間が増え、編み物や刺しゅうなど手芸がブームとなっている。牽引するのは、シニア男子。編み物を筆頭に、いろいろな手芸に夢中になる人が増えている。

【写真】鯖江の高級刺しゅう道具

 刺しゅうピアス、マスクケースにマスクを華やかに飾るマスクチャーム、エコバッグ──。

 手芸専門のアプリでは、新しい作品が数分ごとに出品され続ける。

「2月からのコロナ禍で過去にないほど活気づいています。協会に所属するミシンメーカーも在庫切れが続いている、と悲鳴をあげています」

 そう話すのは、日本ホビー協会の荒木武美智専務理事だ。専務理事によれば、編み物を含む手芸業界全体の市場規模は約830億円。縮小傾向にあったが、ここにきて盛り返している。

 アプリの存在も大きい。日本手芸協会代表の平林理恵さんは、minneやCreemaなど、ハンドメイド作品を販売できるアプリの盛り上がりと連動して広がったのが、この手芸ブームだとみる。主婦などがビジネスにつながる場を得た意味は大きいと分析する。

 刺しゅう人気も続く。夏に発売された「はじめての立体刺しゅう」(アシェット・コレクションズ・ジャパン)も好調だ。

「作家さんの著作権に抵触するのでお断りしますが、本に掲載された図案を取り入れた手芸品をフリマサイトなどで売ってもよいか、との問い合わせは増えました」(編集長の鈴木幾久美さん)

 刺しゅうブームの後押しとなったのは2016年に放送されたNHK連続テレビ小説だ。老舗アパレルメーカー、ファミリアの創業者をモデルにした「べっぴんさん」には、刺しゅうの作品が登場する。この波に乗ったのが、デアゴスティーニ・ジャパン社の「かわいい刺しゅう」(隔週刊誌)シリーズ。動画による詳しい解説が人気だ。担当編集者の加藤美香子さんは、モダンな意匠やスター作家がどんどん生まれていると話す。

 東北地方で寒さを防ぐ布の補強から生まれた伝統刺しゅう「刺し子」は海外でも「SASHIKO」として注目されているし、布ペンやアップリケ、刺しゅうでスタイリングできる「100ネエサン」や、ワイヤを用いた3Dの立体刺しゅうなども生まれている。

 人気刺しゅう作家のひとり、樋口愉美子さんのインスタグラムのフォロワーは34万人。作品の写真がアップされると、英語やロシア語やトルコ語など世界中からのコメントで埋まる。世界で注目を集める理由を、樋口さんはこう話す。


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