宝塚・殺人事件以降、売上増のボーガン 今度は夫を撃った妻が殺人未遂で逮捕  (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

宝塚・殺人事件以降、売上増のボーガン 今度は夫を撃った妻が殺人未遂で逮捕 

このエントリーをはてなブックマークに追加
粟野仁雄週刊朝日
ボーガンのイメージ=(C)朝日新聞社

ボーガンのイメージ=(C)朝日新聞社

 今年6月に兵庫県宝塚市で二十代の男に家族と親族計4人が殺傷され(3人死亡)、その怖さが注目されたボーガン(洋弓銃)。今度は神戸市で事件が起きた。

 兵庫県警兵庫警は7月26日、樽井未希容疑者(33)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。

 調べでは、樽井容疑者は同日早朝、神戸市兵庫区夢野町の自宅アパートで就寝中の夫(36)をめがけてボーガンを撃ち、外れた矢が頭をかすめて目を覚ました夫を包丁で襲った疑い。揉み合いになり夫が包丁を取り上げ、樽井容疑者自ら「夫を刺した」と警察に電話したという。夫は首を切られるなど重症だが命に別状はない。同容疑者は夫と子供二人の4人暮らし。同署は殺意を抱いた理由などについて調べている。

「クロスボウ」とも呼ばれるボーガンは小型の弓に矢をつがえてフックにかけ、水平に構えて引き金を引く。スポーツ競技では頑丈な手袋をして両手で弓をつかみ、背筋力を使って引っ張ってフックにかけ的を射る。威力のあるものは百メートル先の的を射抜くことができ、至近距離なら頭骨を貫く殺傷力がある。

 銃は火薬爆発の反動が激しく訓練していないと狙いが定まらない。だが宝塚市の事件で犯人は4人を相手に短時間で1本も外さずに頭や首を射抜いている。銃声もなく「サイレント殺人」も可能な不気味さだ。

 それでも現状では銃刀法の対象外で所持には免許も登録もいらない。販売側にも規制がないため通販でも数万円程度で手に入る上、大きな洋弓(アーチェリー)と違い、隠し持って運べる。競技大会に持参するなど正当理由がなく持ち歩くと軽犯罪法違反になり、ボーガンを使って山野などで「狩り」をすれば狩猟法違反になるが規制はその程度だ。

 日本では古来、ボーガンが戦いの武器として使われなかったせいかなじみは薄いが、西洋や中国などでは武器として使われた。スイスの伝説の英雄「ウィリアム・テル」が息子の頭上に乗せたリンゴを射抜いたのもボーガン。「超弩(ど)級」の「弩」は中国語でボーガンの意味である。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい