株価至上主義に限界 池上彰と佐藤優が語る「アフターコロナ」 (1/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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株価至上主義に限界 池上彰と佐藤優が語る「アフターコロナ」

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週刊朝日#中国
尖閣諸島 (c)朝日新聞社

尖閣諸島 (c)朝日新聞社

ウェブ会議システム「Zoom」で対談した池上彰氏(左)と佐藤優氏 (撮影/吉崎洋夫)

ウェブ会議システム「Zoom」で対談した池上彰氏(左)と佐藤優氏 (撮影/吉崎洋夫)

 新型コロナウイルス感染拡大で、世界情勢がめまぐるしく動いている。今何が起き、次に何が起こるのか。2人の「知の巨匠」、ジャーナリストの池上彰氏と元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏が、アフターコロナの世界を語り合った。

【写真】対談した池上彰氏と佐藤優氏

*  *  *
池上:まず注目すべき点は中国の動向ですよね。中国で新型コロナが始まって世界中が大混乱になり、いろんな企業の株価が下がったりしてかなり経済的に傷んでしまいました。特にEU(欧州連合)諸国が非常に心配しているのは、中国が他国より早く復活しつつあるので、弱くなった企業が買収されてしまうんじゃないかと。

 尖閣諸島に関しても、中国の公船が連日のように接続水域(領海の外側12カイリの海域)や領海にまで入ってきています。香港にも、国家安全法を適用しようと言って法律を詰めています。中国は非常に冒険主義的な、世界が弱っている今だからこそという形で勢力を拡大しようとしています。

 あとはEUですよね。感染を防がなければいけないということで国境封鎖をしたことによって、EUのまとまりってなんだったんだろうかと。結局、自国第一主義にどこの国もなってしまうんだなということですね。

佐藤:私はもう少しざっくりとした感じで。グローバリゼーションに歯止めがかかり、ネーション、国家の機能が強くなっていること。これが全体的な特徴だと思います。例えば中国が肥大しているっていうのも、その現象の中の一つです。

 ただ、東西冷戦とは違うんですね。ソ連は共産主義を世界に広げていくという目標があったので、経済合理性と違うところでキューバに出ていく、モザンビークやアンゴラにも出ていくとかしたんですが、中国は自分たちの利益のある所に進んでいく。そうするとインドと衝突が起きたりとか、あるいはヨーロッパではセルビアが今非常に中国に接近していたりとか、ちょっとこの前まで起きなかったことが、このコロナによって起きていますね。


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