「福島第一原発3号機は核爆発だった」原発設計技術者が東電、政府を批判 (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「福島第一原発3号機は核爆発だった」原発設計技術者が東電、政府を批判

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核爆発疑惑が指摘されている福島第一原発3号機 (撮影/桐島瞬)

核爆発疑惑が指摘されている福島第一原発3号機 (撮影/桐島瞬)

藤原節男氏 (撮影/桐島瞬)

藤原節男氏 (撮影/桐島瞬)

・福島第一原発事故では、セシウムを含んだガラス質で、微小な球形をしたセシウムボールができた。これは高温高圧下で物質が蒸気とプラズマになり、冷える過程でできたもの。水素爆発ではできない。

 では、どうして核爆発が起きたのか。藤原氏によると、最初に3号機上部で水素爆発が発生し、それから使用済み燃料プールで核爆発が起きたという。

「まず全ての電源が失われたことで、使用済み燃料を冷やしている燃料プール内の水が沸騰を始めました。このとき、水中のボイド(気泡)が一定量に増えたことで安定した『遅発臨界状態』に達しました。本来、プール内で臨界が起きてはいけませんが、ここまでは原子炉の固有の安全性(自己制御)が機能している状態でした」

 水の中にどれだけの気泡が含まれるかを示すボイド率は、核分裂制御と密接な関係にある。うまく調整できれば安定臨界状態を保つが、少しでも狂うと原子炉が暴走してしまう。このときの使用済み燃料プールも臨界したとはいえ、安定した状態を保っていたという。だが、ここで思いも寄らぬ事態が起きた。

「3号機の5階に大量にたまっていた水素ガスが爆発したことで急激な圧力が使用済み燃料プール水面にかかり、水中のボイドが消滅したのです。急速にボイドが減ると激しい核分裂反応が起き、危険な『即発臨界状態』になる。自己制御が利かなくなり、ついには核爆発が起きたのです」

 使用済み燃料プールの水は本来、燃料の冷却のために使われる。だが、安定して臨界状態を保っていたボイド率が一定以上低下すると、中性子の速度を抑える減速材としての役割が増加し、核分裂を促進してしまう。ほんのわずかな反応度の違いで、即発臨界点に達してしまうのだ。3号機はプルトニウムを再処理で取り出した(プルトニウムとウランを混ぜた)MOX燃料を使う原子炉だったことも、核爆発を起こしやすくしたという。

 一方、こうした核爆発説への異論も少なくない。


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