一方、久々の代表選だった香川は、冷静に振り返った。

「(代表メンバーの中で)経験値は一番高いと思っているので、そのへんの自覚を非常に求められていると思うので、(自覚を)強く持ちながら、個人としても(次の試合に)準備していきたい」

 今回のように新旧10番が同時にピッチで並び立つことは今後も可能だろうか。試合を取材したサッカージャーナリストの六川亨さんは、こう見る。

「やっぱり中島のチームになりましたね。香川が途中から入ってきましたが、攻撃の中心は中島。香川も中島の意図をくみ取りながらプレーしていた。前半は中島がボールを持つと、中島がドリブルで突破するのを信じて、周囲の選手が動き出していました。攻撃のスイッチを入れる役割になっていた。実質の10番は中島ですね。(二人同時起用は)できると思います。ただ、香川は当面生き残れると思いますが、森保監督のファーストチョイスは、香川とポジションを争う南野(拓実)になるとは思います。香川はオプションとしての起用が多くなるかもしれませんね」

 26日には神戸でボリビア戦を行う。二人がどういう起用され方をするのか、再び新旧10番の共演は見られるのか注目だ。(本誌 大塚淳史)

※週刊朝日オンライン限定