仕上げは足首の屈伸。のせた足を元に戻し、後脛(こうけい)骨筋(ふくらはぎから足裏までつながる筋肉)を動かすことで、筋力の低下を防ぐ。

 片方の足に対して(1)から(6)まですべて行ってから、もう片方の足も同じようにストレッチする。

「トータル5分くらいでできるはずです。かかとストレッチのあと、ゆっくり立ち上がってみてください。母指球(足の親指の付け根)、小指球(足の小指の付け根)、かかとの3点でまっすぐ立っている感触が得られるようになったら、ゆがみが改善されてきている証しです」

 内側や外側に傾いたかかとがまっすぐに整うと全身バランスも整い歩きやすくなる。結局、顔も体も小さな不調を見逃さないことが一番の老化防止につながる。そのためには日々のケアを丹念に続けていくこと。それに勝るものはないのだ。

■「かかとストレッチ」にトライ
*片方の足のストレッチが全部終わったら、次は逆の足のストレッチも行うこと。
(1)アキレス腱をさする
手のひらをまっすぐに開き、かかとの上にあるアキレス腱をなぞるようにして、軽く押しながら10回さする。

(2)足裏(足底筋膜)をさする
手のひらをまっすぐに開き、足裏にある足底筋膜をかかとから足先に向けてなぞるよう、軽く押しながら10回さする。

(3)かかとの関節をほぐす
1)左の手のひらで右のかかとを覆うように包み、かかとの骨(踵骨)をつかむ。右手で足の甲側から足首を押さえ、両手の親指同士が一直線になるよう手を添える。そして右手で押さえた足首は動かないようにしながら、左手でつかんだかかとの骨を上下にゆっくり10回動かす。
2)次に左手でつかんだかかとの骨を小刻みにブルブル10回動かす。

(4)かかとを回す
1)今度は右手で右足の甲をギュッとつかみ、足首が動かないように固定。左の手のひらでかかとを包み込むようにして、踵骨をつかむ。左手の親指はくるぶしの下のくぼみにあてるとよい。
2)かかとを包み込んでいる左手を体の外側に向けてゆっくり10回ほど回す。その次に逆回し。かかとを内側に向けてゆっくり10回ほど回す。

(5)お尻からふくらはぎを伸ばす
息をゆっくり吐きながら上体を前に倒して5秒キープする動作を3回繰り返す。

(6)足首の曲げ伸ばし
椅子にすわったまま右足を伸ばして、5cmくらい床から浮かせる。ひざから爪先がまっすぐになるよう意識して伸ばし、そのあとゆっくり爪先を上に向ける。この爪先の上げ下げを10回繰り返す。

週刊朝日  2019年3月22日号より抜粋