宮本晋次(みやもと・しんじ)さん/全身骨格矯正師。ボディケアサロン「日本橋人形町BodySign」院長。30年以上にわたる施術実績を誇り、オリンピック選手の施術にも携わる。著書『歩けなくなるのがイヤならかかとを整えなさい』(アスコム)がヒット中。(撮影/工藤隆太郎)
宮本晋次(みやもと・しんじ)さん/全身骨格矯正師。ボディケアサロン「日本橋人形町BodySign」院長。30年以上にわたる施術実績を誇り、オリンピック選手の施術にも携わる。著書『歩けなくなるのがイヤならかかとを整えなさい』(アスコム)がヒット中。(撮影/工藤隆太郎)

 美しい姿勢で元気に歩き続けるには、毎日かかとのゆがみを整えることが重要。ゆがみ改善のプロにとっておきのケア方法を教えてもらった。赤根千鶴子氏がレポートする。

【写真で解説】「かかとストレッチ」にトライ」!

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 体のゆがみケアについても勉強していこう。教えてくれたのは「かかとストレッチ」を提唱している宮本晋次さんだ。宮本さんは30年以上にわたってカイロプラクティックを基礎とした全身の骨格矯正を行ってきた施術者。

「今までの経験から言うと、やはり体の外側に重心がかかっていて、かかとが内側にゆがんでいる方は非常に多いです。かかとのゆがみは、かかとの骨である踵骨(しょうこつ)とその上の距骨の関節がゆがむことで起こります」

 体の土台であるかかとがゆがんでくると足首、骨盤、背骨と体の軸のゆがみが広がり、それがひざ痛、腰痛、肩こり、頭痛の原因になることも。また体重をかけるたびに足首が痛み、歩くこと自体がだんだん億劫になってくる。

「かかとのゆがみを放置して“歩かないカラダ”でいると、足腰がどんどん弱ってしまいますよ。1日5分のかかとストレッチで体の重心を安定させ、ゆがみの連鎖を断ち切りましょう」

 下記を参考にしながら、かかとストレッチを実践してみよう。かかとストレッチは椅子にすわって行う。まずアキレス腱、足裏をさすって毛細血管を刺激し、温める。こうすることでかかとに付いている筋肉をゆるめていくのだ。そしてコリコリにかたまったかかとの関節ほぐしへ。踵骨をつかんで、かかとまわりの関節を動かしていく。そのあと、かかとストレッチのメインとなる“かかと回し”を。

「まず右手で右足の甲をつかみ、足首が動かないようにします。そして左手でかかとを包み込み、体の外側に向けて10回ほど回します。強い力ではなく、ゆっくりと回してみてください」

 かかとを外側に回したら、次はその逆回し。今度はかかとを内側に向けて10回ほど回す。このかかと回しは、かかとを本来の位置に戻すのに役に立つ。これが終わったら、お尻まわりの筋肉をゆっくり伸ばし、足腰の筋肉をほぐす。下記の(5)のような動作を繰り返すのだが、さらに負荷をかけてお尻まわりから太もも、ふくらはぎにかけて筋肉を伸ばしたい人は腕でひざを押しながら、上体をより前に倒していってみよう。

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