口永良部島の噴火は前兆? 鬼界カルデラを刺激し、“破局噴火”誘発の可能性 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

口永良部島の噴火は前兆? 鬼界カルデラを刺激し、“破局噴火”誘発の可能性

このエントリーをはてなブックマークに追加
亀井洋志週刊朝日
噴火した口永良部島の新岳(c)朝日新聞社

噴火した口永良部島の新岳(c)朝日新聞社

 コバルトブルーの海に浮かぶ火山島で、爆発的噴火が発生した。1月17日午前9時19分ごろ、鹿児島県屋久島町の口永良部島の新岳(626メートル)が噴火。噴煙は火口から高さ6千メートルに達し、噴石は1キロ以上飛んだ。火砕流も発生したが、幸い、居住地域には達しなかった。

 口永良部島の火山活動が活発化している。昨年10月には3年ぶりに噴火し、12月18日には火砕流を伴って噴火した。地球物理学者の島村英紀・武蔵野学院大学特任教授がこう語る。

「2015年5月の噴火では火砕流が海岸まで到達しましたから、その時ほど規模は大きくはないと思います。ただ、このまま治まるかどうかは全くわかりません。もっと大きな噴火が起きる可能性もあります。引き続き警戒が必要です」

 だが、さらに島村氏が懸念するのは、口永良部島のすぐ北東の海底にある「鬼界カルデラ」だ。

 鬼界カルデラは、およそ7300年前に起きた超巨大噴火である“破局噴火”によって形成された大規模な陥没孔で、直径が約20キロある。海底カルデラだが、その外輪には噴煙上がる薩摩硫黄島と、竹島がある。鬼界カルデラの破局噴火では大量のマグマが噴出し、火砕流が海上を走って九州南部の縄文文化を飲み込み壊滅させた。火山灰は関西でも20センチ降り積もり、その影響は西日本全体にまで及んだという。

 島村氏が解説する。

「破局噴火の火山灰やマグマなどの噴出物の量は100立法キロメートル超で、実に東京ドーム10万杯分にもなります。日本では1914年の桜島、1929年の北海道駒ケ岳の噴火以来起きていない『大噴火』の規模が東京ドーム250杯分ですから、桁が違います。いま起きたら日本社会は壊滅し、文字通り破局を迎えることになります」

 日本では、破局噴火は鬼界、阿蘇、箱根などで過去12万年間に10回起きている。直近の噴火が約7300年前に起きた、この鬼界カルデラなのだ。

はたして口永良部島の噴火活動が鬼界カルデラを刺激し、破局噴火を誘発する可能性はあるのだろうか。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい