田中美南や岩渕真奈らなでしこリーグではライバルの選手たちも、代表で一緒になれば、心強い味方になる。なでしこならではの、緻密(ちみつ)な戦術を実行するのに重要なのがメンタル。菅澤選手は「試合で緊張したことは1回もない」というハートが自慢だ。

 相手のDFの一瞬のすきを突くような身のこなしも強み。屈強な外国人選手のプレーも参考にして、ハードな“当たり”も、ものともしない。茶髪のショートカットに細身の外見。宝塚の男役を思わせる「女性が憧れる」かっこよさがある。

「それ、よく言われます。ご年配の方や女性のファンが多いんです(笑)」

 と、本人も認めるように、思わず「男前!」と言いたくなる雰囲気だ。19年の決意を語る目はりりしい。

「ワールドカップの優勝です。まずは代表に選ばれないと。下の世代も優秀な選手が多いので、競争は激しくなっています。けがをしないように気を付けて、いつ出番が来てもいいように準備したい」

 得意のヘディングシュートは本番でも炸裂(さくれつ)するのか。なでしこのプレーから目が離せない。(本誌・工藤早春)

※週刊朝日オンライン限定記事