まるでイタリアのだて男?!アジア大会で、空手の男子個人形で金メダルを獲得した喜友名諒(撮影・大塚淳史)
まるでイタリアのだて男?!アジア大会で、空手の男子個人形で金メダルを獲得した喜友名諒(撮影・大塚淳史)

 東京オリンピックで追加競技種目となった空手。空手の日本代表選手たちは、9月2日に閉会したアジア競技大会で金メダル四つと活躍し、2年後の活躍が期待される。女子形の清水希容(24)は“空手美女”としてメディアでも度々取り上げられるが、男子も負けていない。イケメンの世界王者として注目されるのが、アジア大会の男子形で金メダルを獲得した喜友名諒(28)だ。

 空手の形の元世界女王である宇佐美里香さんは、喜友名をこう評する。

「(男子空手の)ダントツのエース。力強い、気迫のこもった演武をする選手です。練習量や経験に加え、喜友名選手は、技の使い方や体の使い方、もともと持っている筋力など全て合わさったものが、他の選手より上回っています」

 喜友名は既に何度も国際大会で優勝を飾ってきたが、アジア大会は出場も優勝も今回が初めて。日本にとっても2006年大会以来の同種目での金メダルとなった。8月29日、日本に帰国した喜友名は、取材に対し、高い目標を掲げていたことを明かした。

「全試合5対0で優勝するのを目標にしていた。それを達成できてよかったです」(喜友名)

 今大会では、自分の流派である劉衛(りゅうえい)流の形で勝負したという。

「世界に向けてよいアピールになったのかなと思います」(同)

 前出の宇佐美さんは次のように説明する。

「喜友名選手は沖縄出身で、何人もの世界チャンピオンを輩出している佐久本嗣男先生の下で指導を受けています。独特な劉衛流という流派の体の使い方とその下半身から力強さを生み出しています」

 喜友名は身長は170センチだが、演武中は力強さと迫力で、実際よりはるかに大きく感じさせる。また、イタリアのだて男をほうふつとさせるルックス。空手がオリンピック競技種目に追加決定されてからは、取材される機会が増えた。

「(自分は)空手の発祥地の沖縄出身。(自分の活躍が)少しでも沖縄や日本の役に立てばいいと思います」

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今年11月には…