城島:まさか20年以上続くとは思ってなかったですね。初めは目の前のことで精いっぱいで。どうやって今月の家賃払おうかとか(笑)。

山口:俺がこの世界に入った80年代は、10年以上続くアイドルグループなんてありませんでしたから。うまく時代の波に乗れたというか、少しでも時代を作れていたらうれしいですね。あの頃思い描いた自分とは違うけど、芸能界でやっていくという意味では、夢をかなえられたのかな。

長瀬:奇跡じゃないですか。こうやってここまで来れたのって。

松岡:俺はグループとしてデビューした以上、一日でも長くやりたいとは思っていました。もちろん今も思ってる。TOKIOがみんなにとってプラスである限り、続けたい。

長瀬:俺らは現場で気取らない。そこが個性というか、強みなんじゃないですかね。「ザ!鉄腕!DASH!!」を見てると、リーダーなんか「ただのおじさん」に見えるときもあるんだけど(笑)、でもそれがすごい。そこまでさらけ出せるってなかなかじゃないですか。

松岡:城島さんは、世の中をうまくだましてます(笑)。

山口:そうそう。ちゃんといい人に見せてる。そこがすごいね。

城島:だますって言うと言葉が悪いですが、俺は商業高校でマーケティングを学びましてね。市場調査とか、平均値とか。それが社会に出て役立ってるなと思います。たとえば曲を作るとき……(以下、マーケティングについてしばらく語る)。

山口:すみません、それってマジトーンですか?

城島:マジですよ。でもね、みんなすごいですよ。山口さんはどんな工具でも人が使っているのを見るだけで使いこなしてしまう。このあいだダイヤモンドカッターを使ってコルクを切ったんですけど、ミリ単位で使いこなして、プロの方にも劣らないくらい。それからアールをつけるのが……。

松岡:なんの話だよ(笑)。

城島:底引き網から魚はずすのもうまい。

松岡:そのコメント、たぶん使われないから(笑)。

週刊朝日 2017年8月18-25日号より抜粋