北原みのり「ヨーロッパ初の『少女像』」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「ヨーロッパ初の『少女像』」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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北原氏は、「少女像」は日韓関係の問題ではなくなっているという(※写真はイメージ)

北原氏は、「少女像」は日韓関係の問題ではなくなっているという(※写真はイメージ)

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。北原氏は、「少女像」は日韓関係の問題ではなくなっているという。

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 韓国の「少女像」を巡るニュースを目にすると、自分でも驚くのだけど、心臓が音を立てるのがわかる。日韓関係を悪化させている原因のように語られるのを、見ていられない思いになる。ロリコンに寛容な日本で、これほど嫌われる少女は珍しいんじゃないか。

「少女像」の目的を知らない人が「少女像」を批判するのだと思い、これまで機会があれば「少女像」のことを説明してきた。あれはね、1992年から毎週水曜日に、日本大使館前で謝罪と賠償を求めて声をあげた被害者たちの運動を記念してつくったものなのよ。仲間が一人また一人と亡くなるなか声をあげ続けた女性たちの闘いを記憶するためにつくられたのよ。尊い女の闘いの記憶なのよ~!と。

 ところが、そんな設置目的など、そもそもどうでもいいと思っている人のほうが多いのかもしれない。「日韓合意」どうするんですか? 大統領辞めても私たちに関係ないですけど? 10億支払い済みですけど?など、「手続き」の話を盾に「少女像」批判を深めているだけのようだ。

 また「少女像」を嫌うフェミニストが少なくないことにも、気が滅入る。日本のフェミに「少女像」は評判がよろしくないのだ。その理由は「少女像は少女だからダメ」というもの。え?と不謹慎と思いつつヘラヘラ笑ってしまうのだけど、曰く、「慰安婦」には成人女性もいた、感情移入しやすい少女をシンボルにすると、被害者は無垢であるべきというイメージが再生産されてしまう、という理屈。被害者自身が希望した「少女像」の前で、そんな議論は全く無意味だし、そもそも「慰安婦」にさせられた朝鮮人女性に10代が多かったことは、被害者の証言や資料によって歴史学者が認めていることだ(*)。とにかく、「少女像」は嫌韓感情をこじらせてる人からも、フェミニストからも、全方位的にこの国で嫌われてる。


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