2011年4月、4選目を果たした石原慎太郎氏。このおよそ10日前、東京ガスと協定書を交わした (c)朝日新聞社
2011年4月、4選目を果たした石原慎太郎氏。このおよそ10日前、東京ガスと協定書を交わした (c)朝日新聞社

豊洲市場への移転の経緯を巡り、東京都議会は百条委員会を設置した。移転を決めた石原慎太郎元都知事と浜渦武生元副知事が証人として招致される見通しだ。

 百条委の委員長には自民党の桜井浩之都議(51)が就任。桜井氏は2期目で、かつて元労働大臣の山口敏夫元衆院議員の秘書を務めた。百条委の23人のメンバーの内訳は、都議会自民党11人、他会派の都議が12人。自民から選ばれた11人は百条委設置を目指す「有志の会」を立ち上げたメンバーだ。

 とある議員がそのわけを、こう明かす。

「都議会のドンと呼ばれる自民の内田茂都議が率いてきた主流派は、百条委の設置には消極的だった。そこで執行部は、設置を主張した非主流派の都議に『あなたたちでやればいい』と任せた形です。それが吉と出るか、凶と出るか……」

 小池百合子都知事は、移転問題を「夏の都議選の争点」と位置づけており、石原氏への追及が甘かった場合、選挙を控える都議らは剣が峰に立たされる。

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